2015年02月11日

ラツコヴィッチと猫

 晩年アトリエを訪ねた折、偶然2匹の猫のスケッチを見つけました。それはガラス
絵の下書きで作品に描かれたのは小さい方の猫でした。可愛いというより、個性的で
何やら自己主張しているような表情は見ていて飽きません。
 さて、我が家の猫リリーは大きな瞳がチャームポイントですが、居眠りをしている
時は人相が変わり「逸ノ城猫」と呼ばれています。

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posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 19:52| ラツコヴィッチ作品

2014年05月09日

展示を終えて

 柏で初めて企画したラツコヴィッチ展が終了しました。4日間で来場者数708人という嬉しい結果でした。
 案内状や新聞の切り抜きを手にしてエレベーターからまっすぐギャラリーに入って来てくださる方、友達に勧められた方、買い物途中で見たポスターが気に入ったという方など、会期中来場者が途切れることがありませんでした。
 どなたも作品をじっくり鑑賞し、さらに画集を手に取って見ていた方も多く、ラツコヴィッチ芸術の奥深さを感じてもらえたことが何より嬉しいです。

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posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 17:42| ラツコヴィッチ作品

2014年04月26日

ガラス絵について

ガラス絵とは
 透明なガラスの片面に油絵の具やアクリル絵の具で人物や風景などを描き、その表すなわち他の面から見るようにしたものです。つまり一方から絵を描いて、その裏側に絵の答えを表す技法で、普通の絵とは逆の順序で色彩を重ねていきます。

ガラス絵の魅力
 ガラス自体が持つ光とガラスに塗った色彩を裏側から見ることによって、絵の具の反射がガラスに吸収され、色調が陶器のような輝きで、見る人に伝わるところにあります。

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家路(牛と人) 制作年不明

posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 23:23| ラツコヴィッチ作品

ラツコヴィッチ作品の解説

今回、柏市民ギャラリーのラツコヴィッチ展に展示される作品について、何点か解説をしたいと思います。
作品鑑賞のご参考になればと思います。

■赤い馬 2002年 ガラス絵
赤い牛ととも、にラツコヴィッチ作品に度々登場したテーマです。
貧しい農家の4人兄弟の長男として生まれたラツコヴィッチは、第二次大戦直後に父を失い、以来一家を支え農業に従事していました。そんな彼の願いは自分の馬を持つことであり、「赤い馬」が夢に現れたことがあったそうです。
 また、赤という色が、画面全体にもたらす独特な効果についても、氏は語っていました。
 画面左端の少女が持つ旗にはラテン語で「審判」という意味の言葉があり、それは現代人に対する自然の審判を表しているのです。
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■四季「春」 1973年 ガラス絵 (ザグレブの旧市街のナイーヴアート美術館所蔵) 展示は複製画
画面全体に描かれた「青」は作者が最も愛した色の1つであり、生涯描き続けたテーマです。
森の中でひっそりと佇み枯れていく老木に、忘れな草の花束をささげた作品は、国立オペラ劇場の緞帳のデザインに採用されました。
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■四季「夏」 1973年 ガラス絵 (ザグレブの旧市街のナイーヴアート美術館所蔵) 展示は複製画
夏のヨーロッパの田園風景を代表する色は、収穫を迎える麦の赤です。
作者はこの作品の中に、ポードゥラビナ地方の民族衣装に身を包んだ女性達が、歌いながら収穫をしている姿を描きました。
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■四季「秋」 ガラス絵 1973年 (ザグレブの旧市街のナイーヴアート美術館所蔵) 展示は複製画
生まれ故郷・バティンスカ村の静かな秋の風景です。
寄り添うように建っているわらぶき屋根の家々と夕日を描いています。
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■四季「冬」 1973年 ガラス絵 (ザグレブの旧市街のナイーヴアート美術館所蔵) 展示は複製画
ラツコヴィッチが描く雪の白は懐かしく、暖かくさえ感じる色です。
かつて、雪が全く降らなかった年、アトリエでラツコヴィッチ氏が「雪のない冬の何と味気ないことか。」と、つぶやいていました。
鳥の群れはラツコヴィッチ作品に数多く登場します。
その中でも前景に描かれている鳥には特別の意味があります。
自分より早く亡くなってしまった3人の弟さんの姿を重ね合わせていると聞きました。
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■絞首台の鶏 1992年 水彩画
朝を告げ、村にやってくるお客さんを最初に出迎える鶏は、村人にとって最も大切な存在です。
この絵の中では、愛すべき仲間である鶏が人間に代わって罪の償いをしようとしています。
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■ふくろう 002年 水彩画
ザグレブの国立図書館の屋根には知恵の象徴であるふくろうの像が飾られています。
私のコレクションの中ではふくろうを描いた作品はこれだけです。
優しいまなざしはラツコヴィッチ氏に似ている気がします。
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■ゆりかご 2002年 水彩画
愛子様御誕生の年、クロアチアからのプレゼントとしてこの絵が贈られました。
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■緑の大地 1998年 水彩画
人はどこに居ても故郷を思いながら生きている。
この作品の女性は故郷を背負っています。
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■バラの実 2002年 水彩画
これは最晩年の絵です。
1978年制作のガラス絵「ばらの実」では背景に雪景色が描かれていますが、この絵では背景はなく、花瓶に生けられたばらの実の赤が際立っています。
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posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 22:47| ラツコヴィッチ作品

2014年04月10日

小さいたんぽぽ

実家のある柏市に住むようになってから1年が経ちました。現在は5月の展示に向け忙しい日々を過ごしています。
 先週、母のコレクションの中で「小さいたんぽぽ」の絵を見つけました。案内状のたんぽぽと同じ時期に描かれたものだと思います。季節の移り変わりの中でさりげなく咲く花に心惹かれ、ペンを取った作家の想いが伝わってきます。

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posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 12:44| ラツコヴィッチ作品

ラツコヴィッチが愛したクロアチアの風景と色彩

千葉県柏市で、はじめてラツコヴィッチ作品展を開催します。
会場は、JRおよび東武野田線柏駅に隣接する、柏高島屋ステーションモールS館8階の柏市民ギャラリーです。ガラス絵、水彩画、ペン画、併せて60点ほどの作品を展示いたします。

 クロアチアを代表する画家イワン・ラツコヴィッチ・クロアタは生まれ故郷の風景と、そこに暮らす人々の静かな営みを生涯描き続けました。確かなデッサン力に裏打ちされたペン画は世界的に高い評価を受け、詩的で独創的な数多くのガラス絵や水彩画を生み出しました。
 私は1987年から5年間首都ザグレブで美術を学び、ラツコヴィッチ氏の作品と生き方に深い感銘を受けました。一人でも多くの方にご来場いただき、ラツコヴィッチ作品の魅力に触れていただければ幸いです。
 今回は色鮮やかなクロアチアの刺繍やアドリア海沿岸に伝わるレース編みも展示いたします。
ラツコヴィッチ・アート・ジャパン 山崎 富美子(案内状より)

[ラツコヴィッチが愛したクロアチアの風景と色彩]
2014.5.3(土・祝)- 5.6(火・ 祝)10:00〜19:00
初日13:00から 最終日18:00まで
柏市民ギャラリー (柏高島屋ステーションモールS館8階)
ラツコヴィッチ・アート・ジャパンHP

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posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 11:06| ラツコヴィッチ作品

2014年04月07日

ラツコヴィッチ展のポスター完成!

 ゴールデンウィーク(5月3日〜5月6日)に柏市民ギャラリーで開催される「素朴画家ラツコヴィッチが愛したクロアチアの風景と色彩」のポスター(渡部典さんデザイン)が完成しました。
 今、柏駅前二番街のいしど画材に飾ってあります。今回額装を担当してくれた女性から「インパクトのあるポスターですね、必ず見に行きます。」という嬉しい言葉をいただきました。

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いしど画材さん店内のポスター

posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 10:32| ラツコヴィッチ作品

2013年11月28日

次回のラツコヴィッチ展は柏市民ギャラリーに決定!

 本日、平成26年度の「柏市民ギャラリー」抽選会が行われ、会場の中央公民館には58の団体が駆けつけました。厳正な抽選の結果ラツコヴィッチ・アート・ジャパンは21番目に「展示の日程を決める権利」を獲得し、ゴーデンウイークの5月3日〜6日の枠を取ることができました。
 地元柏での開催は初となりますので、未公開の作品を加え柏市民の方々はもちろんのことラツコヴィッチファンの皆さんにも喜んでいただける企画を考えていきます。

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posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 22:13| ラツコヴィッチ作品

2013年11月27日

「わがまま歩き」最新版

 本日「わがまま歩き最新版2014年」が実業之日本社から届きました。早速「ナイーブアートの巨匠たち」のページを開きました。この特集が多くの読者の目にとまり、ザグレブの旧市街にあるナイーヴアート美術館に足を運んでくれることを願っています。
 さらにページをめくると「ザグレブのおすすめのレストラン」にビール工場直営の「ケー・ピヴォヴァリ」が仲間入りしていました。夏は涼しい木陰の野外テーブルで、これからの季節は落ち着いた雰囲気の屋内で、ビール酵母を使った肉料理やスペシャルケーキをクロアチアファンの皆さんに楽しんでもらいたいと思います。

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posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 22:14| ラツコヴィッチ作品

2013年10月26日

世田谷美術館にて

世田谷美術館で開催中の「アンリ・ルソーから始まる素朴派とアウトサイダーズの世界」展に行ってまいりました。10のセクションからなる企画はとても見ごたえがあり、創作表現の原点に迫る作品が数多く展示されていました。
 ラツコヴィッチ作品は5つ目の「才能を見出されて―旧ユーゴスラヴィアの画家」というセクションの中で、3点見ることが出来ました。朝日新聞の美術欄に掲載された「散在する村落」の前に立った時、この作品との出会いを20年以上待ったのだな、と感慨深いものがありました。世田谷美術館は、ラツコヴィッチ氏にとって思い出深い場所であり心の拠りどころでもありました。ザグレブ郊外のアトリエで、日本でのエピソードを熱く語っていた時の氏の表情や声を思い出し、世田谷美術館の明るく広々とした展示室で作品を鑑賞できる喜びをかみしめました。

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「散在する村落」(10月17日朝日新聞より)
朝日新聞digital版でも記事の一部を見ることができます。
http://www.asahi.com/culture/articles/TKY201310160437.html

posted by ラツコヴィッチ・アート・ジャパン at 21:59| ラツコヴィッチ作品